韓国人キャスト版! ミュージカル 「レ・ミゼラブル」 龍仁公演

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1985年のロンドン初演から世界中で愛され、観客総数は6000万人に迫ると言われている大型ミュージカル 「レ・ミゼラブル (Les miserables、레미제라블)」。 私も東京、ロンドンで何度も観ていますが、そのレミゼが韓国人キャストで上演とのことで、早速観に行ってきました。


通常、こういった公演は大都市で上演した後で 地方都市周りをしますが 今回は逆で、まず龍仁(ヨンイン)でオープンした後でテグ、釜山を周り、来年春にソウルにやってくるという順序を取っています。 ズバリ、「地方都市で練習してダメなところをちゃんと直してから ソウルで本番」 ということなのでしょう。

でも何せレミゼは世界中に熱烈なファンを持つミュージカルですから、最初からソウルでやって大失敗しちゃうと立ち直れなくなってしまうので、地方都市から始めるのも納得ではあります。


レ・ミゼラブル韓国公演の公式ホームページはこちらからどうぞ。
チケット予約(インターパーク)はこちら。 地方公演だからか、英語版サイトには掲載されていませんでした。

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今現在出ているスケジュールはこんな感じ。 11月3日オープンで、15日まではプレビュー公演ということで少しチケットがお安くなっています。

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上演劇場のヨンインボウンアートホールへは、地下鉄プンダン線の竹田(ジュッジョン)駅が最寄。

2号線の江南(カンナム)駅からシンブンダン線に乗り換えて終点の亭子(チョンジャ)まで行き、更に乗り換えます。 物凄く遠いイメージだったのですが、今回は4人でおしゃべりしながら行ったものですから、意外と近く感じました。 (とはいえ、我が家からだと1時間半以上はかかります)

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駅構内には劇場までの道順などは表示されておらず 若干不親切でしたが、1番出口を出てすぐ左手を見ると大きな建物が見えるので安心してくださいね。 ホールは大通りの反対にあるのですが、途中で道を渡れる信号は無いので、駅前からすぐ歩道橋を使って反対に渡ってください。

ちなみに駅直結で新世界百貨店も最近オープンしたようですので、早く着いてしまった場合はデパート内をブラブラしたり、地下で食事してもいいかもしれません。(フードコートがあるかはノーチェックですが、普通ならあるはずです)

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(今回は全て携帯電話で写真を撮っているので画像が粗いです。 040.gif


劇場の外観はなかなか立派だったのですが、中は何と言うかやっぱり地方都市のホール、といった印象でした。 一応地下にカフェもあったのですが 物凄い混雑&簡単なイスとテーブルがちょっとしか置いてなかったので座れず…。 隣にあったコンビニには カップラーメンが山積みになっており、開場前に外の簡易テーブルでラーメンをすする人達で溢れかえっていました。^^;

一緒に行った方は 「ラーメンは好きやけど、ミュージカル観る前にカップラーメン食べる気にはならへんわ~」 とサンドイッチを買ってて可笑しかったけど、私もその気持ち分かるかな。 劇場に行く時は 「その前後も含めて特別なイベント」 だから。037.gif

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さて、簡単に観劇の感想メモを残しておきます。

主人公のジャンバルジャン役はジョンソンファ(정성화)さん、そしてジャンバルジャンと敵対するジャベール警部役にはムンジョンウォン(문종원)さん。 お2人はさすが主役の風格がありました。

ちなみにレミゼは来年まで続く公演だというのに、ダブルキャストやトリプルキャストではなく、何とシングルキャスト、つまり1人で毎日継続して演じる配役になっています。 シングルキャストというのは 凄くやりがいもあるとは思いますが、何かあった時に代わりがいない怖さもありますよね…

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ジャンバルジャンのジョンさんは、ミュージカルだけでなくテレビドラマや映画でも活躍する実力派俳優さん。 日本でジャンバルジャンを演じる方も代々そのような方が多いですね。 (私は鹿賀丈史さんと滝田栄さんのダブルキャストを観ました)

とにかく歌唱力がある方で素晴らしかったです。 というか、ジャンバルジャンは歌唱力が無いと出来ません。 ただ、高音はちょっと苦手でいらっしゃるのかな? という感じはありました。 最後のあたりで少し声が裏返っていましたし。

そして、ジャベール警部のムンジョンウォンさんはとってもイケメンさんでした!016.gif ジャベールという役どころそのものが 「イケメン」 なわけですが、身体も大きいし存在感があって良かったです。 歌唱力も120点とはいかないまでも、ジャベールとして十分な実力をお持ちだと思いました。 何より佇まい、周囲を威嚇する雰囲気が素晴らしかった!

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ファンティーヌ役のジョ・ジョンウンさんは透明感があってとてもキレイでした。 声も透き通っていましたし。 ただ、代表的なナンバー 「I Dreamed a Dream」 は もう少し聴かせてくれると嬉しかったな、という気はします。

ファンティーヌの娘で、後にジャンバルジャンの養女となるコゼットちゃんですが、申し訳無いけど 「大学生が出てきちゃったのかな?」 と思いました。 ある意味、初々しさは満点でしたけれども。 プログラムを見たら、「本作がデビュー」 と書いてあったので納得しましたが、ソウル公演までにぜひもうちょっと頑張って頂きたいです。

コゼットの相手役、マリウスは いかにもアイドルっぽい歌い方で可愛かったです。 でもそういう役どころですから問題無し。 マリウス役のチョ・サンウンさんは、日本の劇団四季で活動してこられた役者さんだそうです。

名曲 「on my own」 を歌うエポニーヌは、本田美奈子さんを彷彿とさせる歌声、雰囲気で、とても役柄に合っていると思いました。 せっかくの「on my own」 がそんなに胸に響かなかったのは少々残念でしたが…。 通常は拍手喝采になる曲なのに、拍手も小さかったです。

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レミゼに興味がある方以外はつまらない話題だと思いますので あまり長くならないようにしますが、もう1つだけメモしておきたいのは、ディナルディエ夫妻です。

ディナルディエとその妻役というのは全体的に暗い雰囲気の作品中で 唯一の 「道化役」 なわけですが、ディナルディエさんが面白くなくてガッカリ…。 悪くは無かったんですが、でも…。 (有名な俳優さんなのか、パンフレットにはなぜかジャベールと同列で写真が掲載されていて 「???」 でした。)

マダム・ディナルディエ役の役者さんは、歌はまぁまぁでしたが、物凄く体格が良くて雰囲気が役柄にピッタリ。 日本版でいうと森久美子さん的なタイプの方でしたが、とても良かったと思います。

それから、(←しつこい!) 学生達のリーダーアンジョルラス役の方は 凄く背が高くて舞台栄えする方でした。 ただ、動きや歌い方が大げさ過ぎて、観ていてちょっと疲れるという感じはしました。



それと、やっぱりシングルキャストの限界というか、オープンして間もないからなのかは分かりませんが、インターミッション(休憩) の後ぐらいから 舞台が全体的に疲れてきてるのがありありと分かってしまいました。 歌声に力が入って無かったり、何ていうか全体的に 「疲れてる」 んです。007.gif

役者さん達も出づっぱりで大変な舞台ですが、体力を上手にコントロールしながら 最後まで頑張って頂きたいなと思います。




…と、やや手厳しい批評をしてしまいましたが、レミゼラブル韓国公演、全体的にはとても良かったと思います。 皆さんにも 「ぜひ一度行ってみてください」 とオススメ出来るクオリティです。001.gif

私も春にソウルでやる時は、また必ず観に行きたいと思います。






そうそう、最後に書いておかなければならないのは、韓国公演も新演出版を採用していたことです。


大道具もかなり違いましたし、何よりもライティングが物凄く美しかったです。 全体的にオレンジ色っぽい光が印象的だったのと、以前の黒に近い舞台から ぐっと雰囲気が明るくなりました。 最初にアンサンブルがオレンジ色の光で照らされた時、ミレーの 「落穂拾い」 の絵がパッと頭に浮かびましたが、本当に素晴らしい色彩演出だと思います。 上のビデオで少し観られますので、興味がある方はどうぞ。

大道具といえば、マリウスがコゼットに会いに行くシーンのお屋敷&鉄門のセットが物凄く良くなっていました。 これは趣のあるセットで とても良かったです。

要所要所で背景を背面のスクリーンに投射していたのも、今の時代らしい演出でした。 個人的には映像が背後で動くのはあまり好きじゃないのですが、ジャンバルジャンがマリウスを背負って地下水路を歩く場面は 背後の映像が物凄く活きていました。



Youtubeに新演出版の演出家さんのインタビューもありましたので、こちらも張っておきます。 この中でパウエルさんは 「特にジャベールが自殺する場面には自信を持っている」 といったことをおっしゃっていますが、これに関しては私は 「以前の方が分かりやすかった」 という印象を持ちました。 (東京公演はまた少し違うのかもしれませんが。)





今思い出しましたが、舞台に盆(回転舞台)が無かったため、バリケードのシーンが 少々陳腐な感じになってしまっていたのは残念でした。 今回のヨンインボウンアートホールに盆が無いだけなのか、新演出そのものが盆を使わないように変わったのかは分かりません。

例えば、バリケードの場面での有名な1シーンとして、少年がバリケードの外に出て敵の死体から拳銃の弾を奪おうとし、撃たれて死ぬシーンがあります。

あれはかなりの見せ場なはずなのに 盆が無いためバリケードが回転せず、表に居るはずの少年の姿が全く見えないまま歌声と銃声が聞こえておしまいになってましたが、「え、今何があったの?」 と あっけに取られる感じでした。

また、アンジョルラスが死ぬシーンは、何だか残念過ぎました。 騒動が収まった後にリヤカーみたいなので引っ張っていかれる姿なんて 「粗大ゴミみたいな扱い、、」 と悲しい気持ちに。。



あと、床にせり (舞台床面の一部が上下する仕組み) が無かったのも問題でしょう。

ジャンバルジャンがバリケードからマリウスを背負い、地下水路を通って避難するシーンがあるのですが、通常は重いマンホールを 「ぐぉぉぉ!」 と言って開けて地下に入るのに (←ここで せりを使って奈落に下がる)、舞台にせりが無いものだからマンホールという設定が使えず、舞台右手のドアから普通に入るしかなくて…

後からジャンバルジャンを追って来たジャベールが 「まさかこのドアから逃げたのか…?」 という感じで演技していたのが白々しかったです。 誰が見てもこのドアから逃げるしかないじゃん!みたいな。 あれは重い鉄のマンホールだから意味があると思うんですけどね、、


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最後まで色々書いてしまいましたが、レミゼは私にとってベスト3に入る思い入れ深いミュージカルなので仕方ないと思ってください。^^; 去年ロンドンでレミゼを観た時のキャストがベスト・オブ・ベスト過ぎたため、どうしても比べてしまうのもあると思います。

でも、韓国キャスト版も全体的には期待以上に良かったと思います。 韓国人の役者さん達は背も高いですし歌も上手な方が凄く多いので、これからどんどん韓国ミュージカル界は盛り上がっていくと思います。 ほんと、これから期待大です♪



ただ、それに伴って、観客の人達の観劇マナーや知識も向上してもらわないと困っちゃいますよね。

今回私の後ろに座っていた親子連れの子供は、上演中に奇声を発したり 私の座席を何度も何度もドンドン蹴ってきて大変でした。 1度や2度ならいいですが、何度も継続してドンドンドンドンドンドン!!…と力強く蹴ってきたので、後ろを振り返って子供の顔をじっと見たら ようやく止めましたけど、その前にキチンと親が注意するとか、子供が飽きたと思ったらその時点で諦めて帰るといったマナーも必要でしょう。

それ以前に、小学校低学年(恐らく3年生ぐらいだった) 子供にレミゼは早すぎると思います。 子供には子供に合った演目がありますから、子供が飽きなくてすむ演目を選んであげる必要があるでしょう。 私が子供の頃などは、「ハウス子供劇場」 専門でした…


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ところでレミゼ、今世界中で熱いですよね。

来年には日本の4都市でも新演出版で上演されますが、ジャン・バルジャン役は山口祐一郎さん、そして劇団四季で活躍後に韓国ミュージカル界で活躍しているキム・ジュンヒョンのダブルキャストだそうです。
→詳しくはこちら

キム・ジュンヒョンさんの歌がYoutubeに上がっていたので聴きましたが、素晴らしいと思いました。 歌声はさることながら、日本語もお上手です。




年末には映画版も世界同時公開されます☆
ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイなどのキャストも楽しみです。




今後もレミゼ関連のものが盛りだくさん、楽しみが増えました。016.gif


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by yossy_kr | 2012-11-13 00:00 | 楽  舞台・ミュージカル


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